2010年11月29日月曜日
大学で働いていて幸せだと思うことの一つは職場に緑が多いことです。ケミレスタウンのある千葉大学柏の葉キャンパスは、元々大学の園芸学部の付属農場でしたので、敷地内にたくさんの植物があります。銀杏並木もそのひとつで、春の新緑、夏の木陰、秋の紅葉(赤くないですけど)、ぎんなん拾い、と楽しませてくれます。ちなみに、ぎんなんはキャンパスにある売店で販売しております。お好きな方はぜひどうぞ。
先日、銀杏並木の数本の幹にツタが絡まっているのを見つけました。夏の、銀杏の葉っぱが青かった時にはまったく気づかなかったのですが、秋になり、銀杏の葉っぱはまっ黄色に染まり、ツタの葉っぱが真っ赤に染まると、「そんなところにいたの」と声をかけたくなるような思いがけないところにツタが絡まっているのがわかります。
天気がよくて日の光がさしていると、黄色いキャンバスの中に赤い花が咲いているかのように美しく見えました(画像)。青い空、黄色い木、赤いツタの葉、と、絵のようでした。
今日はもう、ツタの葉も落ちて銀杏の葉っぱもだんだんとまばらになり、先日の美しさは失われてしまいました。日々、秋が深まっていくにつれ、栗林や銀杏並木、桂の並木などで葉っぱがはらはらと落ちていきます。自宅周辺は長いケヤキ並木があって、そのケヤキの葉っぱは、毎日雪が降るように散っています。晩秋のこの時期だけの楽しみですね。世界は本当に美しいとしみじみ感じるこの季節です。皆様の周りでも秋の音、匂い、色、感じませんか?
2010年11月24日水曜日
秋のにおい
私はここに来て初めて知ったのですが、桂の木は銀杏のようなきれいな黄色に変化します。そして、辺り一帯に、カラメルのような香ばしい、いいにおいが漂います。天気がよくて空が青い日は、黄色い色がよく映えてそれは美しいのです。
今日はほかにもきれいに色づいた銀杏やカエデを見ました。
秋のこの時期と春の桜の時期は、「生きててよかった」と思えるくらいの幸せな時期ですね。みなさんの周囲も色づいていますか?
2010年10月25日月曜日
ケミレスタウン一般公開のお知らせ
開催されます。
ケミレスタウンでは、担当者がケミレスタウン内を案内して回る
「ケミレスツアー」が行われます。
ツアーは、10:00~、11:00~、12:00~、14:00~
の4回実施いたします。
皆様どうぞご参加ください。
詳細はこちら(PDFファイルが開きます)
2010年10月20日水曜日
秋に栗の花?
冬はいつまでも寒く、夏は記録的な暑さで、いつまでこの暑さが続くかと思えば急速に涼しくなってしまいました。
ケミレスタウンの周囲には栗の木の林があります。今年もたくさんの実がなって私たちを楽しませてくれました。イガの中につやつやとした「栗色」の実がぎっしりと詰まっている様を見ていると「実りの秋」という言葉が頭に浮かびます。昔の人はどんなにこの季節を楽しみにしていたことでしょう。
ところが先日、栗林の近くを歩いていると、あのいやな栗の花の匂いがただよってきたのです。「まさか今の時期に栗の花が咲くはずがないのに、なんでこのにおいが?」と、匂いの発生源を探ってみると、まさかと思う栗の花が咲いていました。不思議な光景ですよね。同じ木の同じ枝に、栗の花と実が一緒になっているんですよ。
テレビのニュースで、たとえばサツマイモに季節外れの花が咲いた、という報道をしていました。農家の方に聞くと、よくあること、ということですが。私は初めて見たので驚いてしまいました。
みなさんの周りでも秋に春の花が咲いていませんか?
ケミレスタウンの緑の管理について
ケミレスタウンでは、殺虫剤や除草剤などの農薬を使うことができません。しかし、雑草の生える早さはすごいものです。夏は、抜いても抜いても、一週間で元通りです。以前はスタッフが交代で手作業で抜いていたのですが、なにぶん素人ですので、とても追いつきません。そこで、柏市のNPO野良坊さんや園芸学部の先生に教えてもらいながら管理をしています。
緑が多ければそれだけたくさんの種類の虫も発生します。基本的には、人に害を与える虫でなければほっておくことにしています。今年もたくさんの種類の蝶や蛾やバッタ、トンボなどを見ることができました。
昨年の夏、クルミの木にアメリカシロヒトリが大量に発生した時のことです。アメリカシロヒトリの幼虫がうじゃうじゃとクルミの木に列をなして上っていきます。葉っぱには何十、何百という幼虫がたかり、見る見る葉っぱは筋だらけになっていきます。
私たちはどうしてよいかわからず園芸学部の先生に聞いたところ、アメリカシロヒトリは大量に発生して葉を食べ尽くすが、人を刺したり触れて皮膚がかぶれるようなこともない、だからそのままにしておいても人に害はない、ただ、木が丸裸になってしまうのでそれが都合が悪い場合は退治する必要がある、とのことでした。
NPO野良坊さんにも聞いたところ、昔の農家の方は焼酎と酢を同量ずつ混ぜて水で薄めたものをかけて害虫を退治していたこと、そして、アメリカシロヒトリにすべての葉っぱを食べられてしまっても、来年になればまた新しい葉っぱがでてくる、とのアドバイスをいただきました。
結局どうしたかというと、虫がついている葉っぱの枝ごと軍手をはめた手ではずしてゴミ袋に入れ、口をしっかりと閉めて燃やせるゴミとして捨てることにしました。ほとんどの葉っぱに幼虫がついていたので、木はほとんど丸裸になってしまいました。
心配しましたが、プロにアドバイスしていただいたとおり、今年も春からニョキニョキと青葉がでてきて、元気に風に揺れています。
ほかにも、鑑賞用リンゴの木にはクロモンシャチホコという害虫が大発生しましたが、こちらも人に害を加えることはないので、「喰うに任せる」ことにしました。木は丸裸になりますが、死にません。春がくれば何事もなかったかのように元気に新緑で私たちを楽しませてくれます。ただ、黒い毛虫がうようよいるのは見学者も気持ち悪いと思いますので、地面に落ちた毛虫は靴で踏みつぶして退治しました。
今年も夏に見回っていたところ、ある木の一部の葉っぱが筋だけになっていました。またもや大発生か?と思い、園芸学部の先生に伺ったところ、被害の発生した木を見て、「食われた跡からして、クロモンシャチホコが発生したようだが、すでに被害が止まっている。おそらく初期の段階で鳥に食われたのだろう」とのことでした。
ケミレスタウンがある千葉大学柏の葉キャンパスは、敷地内に緑が多いためたくさんの種類の鳥がいます。さらに、ケミレスタウンのすぐ南側には調整池があり、カモやシラサギなどの水鳥もたくさん営巣しています。そのおかげで、今年の夏のように害虫の大発生が防げました。たくさんの種類の鳥がいることが大事なんですね。
ケミレスの緑の管理ですが、以下のことに注意しています。
1.普段から木をよく観察して、害虫の発生が見つかった場合は、なるべく早いうちに対応する。
2.人に危害を加えない害虫であれば、ほっておくか、大量に発生した場合は周辺の住宅に迷惑をかける可能性があるので退治するが、殺虫剤はなるべく使用しない。
3.スズメバチやイラガ、チャドクガなど人に危害を加える害虫は殺虫剤を使って急いで退治する。
しかし、最近新聞で見たのですが、杜の都仙台の緑の並木にたくさん虫が発生して、市民から苦情がくるので市が殺虫剤を撒いて退治する、ということでした。緑は好きだけど虫は嫌い、ということでしょうか。緑と虫と鳥はセットだと思うのですが、虫は見るだけで嫌、という人は確かに多いですね。これから50年後の日本はどんな環境にあるのでしょうか。気になります。
2010年8月16日月曜日
ケミレスタウンの隣の池は鳥の楽園です
白い鳥は得ですね。白い鳥が頭上をくるくると回っていると、とてもきれいで優雅に見え、なにやら吉兆のようにも見えます。割と低く飛ぶので、長い両足をきちんとそろえているのがはっきりと見えるのも好ましい感じです。
一方、カラスの群れが頭上を回っていたらどうでしょう。「動物の死体でもあるのか?」と身構えてしまいます。以前、ある駐車場で、カラスの群れが子猫を取り囲み、ガアガアと鳴き交わしながら徐々に輪を縮め、子猫が立ちすくんでしまっているのを見たことがあります。賢いのでしょうが、恐ろしや、という感じがしてしまいました。あ、そのときの子猫は、隙を見てだーっと走り、カラスの囲いを抜けて逃げていきました。やれやれ。
2010年8月2日月曜日
ウサギを2羽見ました!
今日は日曜日です。もう聞き飽きた言葉かもしれませんが、最近の夏の猛暑は異常なほどですね。私は、九州は宮崎で小学生の頃を過ごしましたが、私が小学生の頃は、夏真っ盛りの頃でも、午前中はひんやりとした空気を感じたものです。朝の天気予報で「今日は最高気温が30度を超えるでしょう」と予報が出ると、家族で「えーっ!30度?」と驚いた記憶があります。昭和40年代から50年代くらいまでは、南九州でも日中30度を超えるのは珍しいことだったと思います。ところが今は、私が今住んでいる千葉県でさえ、連日最高気温が30度以上、時には35度、あるいはそれ以上になっています。そうかと思うと、突然の集中豪雨。大学の建物でも雨漏りがしたりして大変です。やはり異常気象なのではないでしょうか。
こんな猛暑の中、ケミレスタウンのある千葉大学柏の葉キャンパスに住んでいるウサギやタヌキなど、毛皮を着た野生生物たちはどうしのいでいるのだろう、と考えておりましたら、今日大学に来た際、写真のとおり、2羽のウサギがのんびりとケミレスタウンの隣の栗林で雑草を食べておりました。ここのウサギは野生なので、飼いウサギのように太っておらず、ひょいと立ち上がると腕の筋肉がムキッと動く、筋肉質のウサギです。私が写真を撮り、もっとアップで撮ろうと車のドアを開けてそっと近づこうとしたらあっという間に気づかれて、全速力で駆けて行き、見えなくなってしまいました。
2週間ほど前にも日中、ウサギを見かけましたが、そのジャンプ力には驚きました。2、30メートルほどの距離のところで見たのですが、私が近づきすぎて感づかれ、ウサギがぴょーんぴょーんと跳ねて逃げる際、地響きを感じたような気がします。東北かどこかで、カンガルー騒動があり、「カンガルーを見た」という人と「あれはウサギだ」という人がいました。「これがカンガルーの足跡だ!」と示された写真を見たとき、私には冬に雪の上を駆け回ったウサギの足跡にそっくりに見えました。もし、ウサギがもっと大きかったら、「小型のカンガルーだ」と勘違いしても無理はないかもしれません。
ウサギは夜行性なので昼間に見ることは滅多にありません。夜、車で帰宅する際、キャンパスの中をぐるりと回ってウサギを探すのですが、ごくまれに、ウサギが走っているのを見ることができます。時にはタヌキも見ます。ウサギと比べるとタヌキは少し間抜けな感じです。車のライトに照らされて、立ち止まり、車の方をじっと見ていたりします。これでは車に轢かれて死んでしまうタヌキがたくさんいるのも納得です。
ウサギもタヌキもハクビシンも、畑の野菜や果物を荒らすので農家の方にとっては害獣です。しかし、昔から日本人には身近な動物であったようで、国宝の鳥獣戯画には、いたずら者のウサギやキツネやサル、カエルなどが人間のように着物を着てお坊さんの格好をしたり相撲を取ったりしている姿が描かれています。
ほかにも、たとえばメダカは、私が子供の頃は近くを流れる川をのぞくとたくさん泳いでいました。でも今は絶滅危惧種になってしまいました。スズメも、どこにでもたくさんいる鳥でしたが、現在、昔と比べると半数くらいになっている、という報告も最近なされていました。「どこにでもいる珍しくも無い生き物」と思っていたらいつの間にかいなくなっていた、なんて、さびしく、またなんともいえない不安な気持ちにもなります。20年後の日本はどうなっているのでしょうか。皆さんも考えてみませんか?
2010年3月9日火曜日
BFR測定をしています
2010年2月24日水曜日
梅の花が満開です。
2010年2月18日木曜日
見学会を開催しました。
2010年2月8日月曜日
ケミレスタウンの雪景色
Taiwan-Japan Joint Symposium on Indoor Environmental Quality and Health
シンポジウム後の会議では台湾と日本の間の学術交流について話し合われ、大学院生を対象とした共有の講義や2011年度の日本臨床環境医学会でのシンポジウムの計画などが決まり、大きな一歩が踏み出されたと思います。
シンポジウムはかなりハードスケジュールで行われましたが、夜はとてもおいしい中華料理と台湾大学の皆様とのおしゃべりを満喫でき、楽しい訪台となりました。シンポジウムをオーガナイズしてくださった台湾大学公共衛生学院、国際健康センターの皆様、本当にありがとうございました。
2010年1月29日金曜日
昨年のことですが・・・③(PPTOX:マイアミ)
2010年1月28日木曜日
昨年のことですが・・・②(ミネソタ)
初冬のミネソタは、訪問中に雪がちらついたりすることもあってとても寒かったのですが(1月に訪問した人たちはミネソタの寒さはこんなものではない、と、言い張っていましたが。)大学キャンパス内は地下道(Gophers:ジネズミとよばれています。)でつながっていて、本格的な雪の時期は外に出ないで大学内を行き来できるようになっていました。また、ミネアポリスのダウンタウンのビルはスカイウォーク(sky way systems)でほとんどがつながっており、どこへ行っても迷路を歩いているような感覚でした。
Umore Parkとはミネソタ大学主導で展開されている公衆衛生の観点からの街づくり計画で、今後25-30年で人口3万人を想定した面積7,700エーカー(自然保護地2,700エーカー含む)の街を作るという壮大なものです。ミネソタ大学のトスカーノ先生に案内していただき、私たちが訪れたときは、プロジェクトは始まったばかりでまだなにもない工場跡地、荒野や実験農場がつづいていましたが、これらが市民の健康と福祉に重点をおいた素晴らしい街に生まれ変わるかと思うととても楽しみです。